2012年12月03日
プリムワーク裏話・穴寸法の秘密
1日に引き続き、アドベントカレンダーの参加記事です。こちらはクリエモンカフェでおなじみ@sabroさん主催の「セカンドライフ 技術系 Advent Calendar」の記事になります。
セカンドライフに元からある建造用オブジェクト、いわゆるノーマルプリムによるものづくりは、ただ単に組み合わせただけではあまり複雑なものは作れません。パスカットやテーパーなどのパラメータを操作して加工することが必要になりますが、これがなかなか難しい。名前からはどんな形に加工されるのか想像がつきにくく、使いどころが分からないという人も多いんじゃないでしょうか。
中でもわかりにくい筆頭が、トーラスなどにある「穴寸法」。穴寸法というからにはトーラスの真ん中の穴が大きくなるのかと思いきや。


なんということでしょう。数字が大きくなるほど穴が小さくなるじゃあ~りませんか。どゆこと?
まずご存知のとおり、プリムのタイプは7種類あります。
ではこの7種類が、その作りによって大きく3グループに分けられるのはご存知でしょうか?
まず第1のグループは、シリンダー(円筒)、プリズム(三角柱)、ボックス(箱)の3種類です。これらは、それぞれ円、三角、四角の断面を持つ柱状の構造で、ちょうど円や三角の形に穴のあいた板を水平に置いて、Z軸(プリムの上下を表す座標軸)に沿って粘土をむにゅ~っと押し出して作ったような形をしています。
そして第2のグループは、トーラス、リング、チューブの3種類です。これらは実は、シリンダーなどが粘土を上下方向に押し出したものであるのに対して、Z軸の周囲に円を描くように押し出した形なのです。トーラスが円、リングが三角、チューブが四角の穴から押し出した形で、ちょうどシリンダー・プリズム・ボックスとそれぞれ同じ断面になっているのです。

さて、カンのいい方はそろそろお気づきでしょう。「穴寸法」の「穴」とは、この円や四角の「押し出す穴」を指すのです。第1グループのプリムではプリム自体のX軸・Y軸方向の大きさと穴の大きさが一致していますが、第2グループではプリムの大きさはプリムの大きさ、穴の大きさは穴の大きさで別パラメータになっているのです。
この穴寸法の数値は、プリム自体の大きさを1.0とした相対サイズです。穴寸法のXが1.0なら、断面の直径がちょうどプリムのX方向一杯の長さ。Yも同様ですが、輪になっている2箇所で幅を分け合うので、最大は1.0ではなく0.5になっています。
これを知っていれば、トーラスの断面がどのくらいの大きさになるか計算で求めることができます。トーラスの輪とシリンダーの棒をぴったりつなぎ合わせて杖のような形にするのも簡単にできますね。
さらに、初心者がよくごっちゃになるパラメータとして、パスカットとプロフィールカットがあります。パスカットは、断面に対して垂直なZ軸と断面の交点を中心として、扇型にプリムを削っていく加工です。これは第1グループ・第2グループどちらにもあり、働きも同じです。
ではプロフィールカットは?
これは第2グループにだけあるパラメータで、普通に適用しただけではどんな形になるのかちょっとわかりにくいですが、パスカットをかけて「穴」の断面を見ると一目瞭然。断面が、パスカットをかけたときの第1グループの断面と同じような形になっています。つまり、プロフィールカットとは、断面に対するパスカットなのです。

ちなみに、プリム種類の第3グループはスフィアです。これはつまり球体なのですが、第1グループとも第2グループとも違う構造なので、独立したグループになっています。ただし、パラメータは第1と似たものになっています。
スカルプトプリムやメッシュなどの外部モデリングのインポート機能が充実してきたため、ノーマルプリムの活躍場所が以前より減ってきている気もしますが、こうしたパラメータの特性を生かせば、まだまだ工夫次第で面白い形が作れます。たまにはノーマルプリムを見直してみてはいかがでしょうか。
中でもわかりにくい筆頭が、トーラスなどにある「穴寸法」。穴寸法というからにはトーラスの真ん中の穴が大きくなるのかと思いきや。


なんということでしょう。数字が大きくなるほど穴が小さくなるじゃあ~りませんか。どゆこと?
まずご存知のとおり、プリムのタイプは7種類あります。
ではこの7種類が、その作りによって大きく3グループに分けられるのはご存知でしょうか?
まず第1のグループは、シリンダー(円筒)、プリズム(三角柱)、ボックス(箱)の3種類です。これらは、それぞれ円、三角、四角の断面を持つ柱状の構造で、ちょうど円や三角の形に穴のあいた板を水平に置いて、Z軸(プリムの上下を表す座標軸)に沿って粘土をむにゅ~っと押し出して作ったような形をしています。
そして第2のグループは、トーラス、リング、チューブの3種類です。これらは実は、シリンダーなどが粘土を上下方向に押し出したものであるのに対して、Z軸の周囲に円を描くように押し出した形なのです。トーラスが円、リングが三角、チューブが四角の穴から押し出した形で、ちょうどシリンダー・プリズム・ボックスとそれぞれ同じ断面になっているのです。

さて、カンのいい方はそろそろお気づきでしょう。「穴寸法」の「穴」とは、この円や四角の「押し出す穴」を指すのです。第1グループのプリムではプリム自体のX軸・Y軸方向の大きさと穴の大きさが一致していますが、第2グループではプリムの大きさはプリムの大きさ、穴の大きさは穴の大きさで別パラメータになっているのです。
この穴寸法の数値は、プリム自体の大きさを1.0とした相対サイズです。穴寸法のXが1.0なら、断面の直径がちょうどプリムのX方向一杯の長さ。Yも同様ですが、輪になっている2箇所で幅を分け合うので、最大は1.0ではなく0.5になっています。
これを知っていれば、トーラスの断面がどのくらいの大きさになるか計算で求めることができます。トーラスの輪とシリンダーの棒をぴったりつなぎ合わせて杖のような形にするのも簡単にできますね。
さらに、初心者がよくごっちゃになるパラメータとして、パスカットとプロフィールカットがあります。パスカットは、断面に対して垂直なZ軸と断面の交点を中心として、扇型にプリムを削っていく加工です。これは第1グループ・第2グループどちらにもあり、働きも同じです。
ではプロフィールカットは?
これは第2グループにだけあるパラメータで、普通に適用しただけではどんな形になるのかちょっとわかりにくいですが、パスカットをかけて「穴」の断面を見ると一目瞭然。断面が、パスカットをかけたときの第1グループの断面と同じような形になっています。つまり、プロフィールカットとは、断面に対するパスカットなのです。

ちなみに、プリム種類の第3グループはスフィアです。これはつまり球体なのですが、第1グループとも第2グループとも違う構造なので、独立したグループになっています。ただし、パラメータは第1と似たものになっています。
スカルプトプリムやメッシュなどの外部モデリングのインポート機能が充実してきたため、ノーマルプリムの活躍場所が以前より減ってきている気もしますが、こうしたパラメータの特性を生かせば、まだまだ工夫次第で面白い形が作れます。たまにはノーマルプリムを見直してみてはいかがでしょうか。
プリムの継ぎ目を少しでも目立たなくするために
プリム編集:テクスチャの反転方法(2015年現在)
正方形ではない画像をテクスチャとしてアップする時の注意
プリム編集のルーラーについて
保存版・ノーマルプリムパラメータ全解説
テクスチャ眼鏡
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Posted by Haruka at 03:11│Comments(0)
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