Haruka
2010年07月18日
20:01
「芸術は自分の考えが表現できればいい。
デザインは自分の考えが伝わらないといけない。」
以前、教室でだべっているときに、キリン先生が教えてくれた言葉です。ブルーノ・ムナーリという、美術家にしてデザイナーにして絵本作家にして大学教授、というさまざまな顔を持つ人の言葉だそうです。
で、そのブルーノ・ムナーリの作品展が、神奈川の横須賀美術館で開催中と聞いて、行ってきました。
展示されていたのは、実際に触って感じることのできる絵本や子供向けの遊具のレプリカ、「ゼログラフィーア」「陰と陽」「折りたたみのできる彫刻」などのアート作品、「シチリア(くず入れ)」、「ガラパゴス(写真立て)」などなぜか地名が名前につけられたプロダクトデザインなどでした。
常に同じ複製を生み出すはずのコピー機を用い、コピー中の元絵を動かすことで、世界に一つ、一度しか得られない表現を生み出した「ゼログラフィーア」シリーズや、台紙やガラス板に密着するから埃が入らなくてナイス、というゴム製の絵画フレームなど、常識をひっくり返して楽しそうに笑っているような、そんな雰囲気が作品から伝わってきました。
子供たちがじかに触って遊べるような絵本や遊具が展示されていたり、作品の横に子供向けの分かりやすい解説(ふりがなつき)があったり、家族連れで行くと楽しめそうな展示でした。
http://www.yokosuka-moa.jp/exhibit/kikaku/812.html
また、所蔵品展の原田和男特集「キポス イホス」も楽しい展示でした。いくつものスリットが入った鉄の筒や球、これを叩いたり転がしたりすると、ガムランのゴングやスチールドラムのような、金属が発しているとは思えないほどやわらかく、優しい音が鳴り響きます。これも実際に触れられる展示で、ただ展示作品を眺めて歩くだけではない、五感で「体験」できる美術展示っていいなーと思いました。
ちなみに、美術館があるのは観音崎海岸という三浦半島西端付近の場所で、館の目の前に、各国の客船や貨物船が行きかう海が広がってます。
下の写真は、美術館併設のイタリアンレストラン「アクアマーレ」の店内から。これがまた、見晴らし最高なのです。
ムナーリ展は8/29まで、原田和男展は9/26まで。目の前の海岸も含めて、夏休みのお出かけにぜひ。
そして本日も、メガネ教室ありますよ。21時から、いつもの教室へお越しください。
http://slurl.com/secondlife/Hartwick/88/67/301